199700702 of Yasushi's Life


ネットの自殺 (July 2, 1997)

なぜか今日になって突如姿を消しているホームページが目立つ。

そう、神戸の殺人事件の容疑者である少年Aの身元に関する情報を載せているページである。どうやら多くのプロバイダーが自主規制をしているようだ。

確かに少年法には犯罪の容疑をかけられた少年のidentityに関する情報を公開してはならないという規定がある。青少年の人権を保護することが目的である。少年Aの人権を守るために多くのホームページの登録が抹消されているのだろう。

もし、それが真の自主規制の理由であればそれはそれで良いだろう。しかし、自主規制の本当の理由が「余分なごたごたにまきこまれてはたまらないから、とりあえずアクセス不可にしておくか。」といったものであったならば、それは正にネットにおける自殺行為である。

かつて歴史上多くの言論弾圧がなされたが、その弾圧に組みしたのは本来言論の自由を守るべき存在であった出版社、新聞社である。災いに巻き込まれることを危惧して自主検閲を行ったのだ。

それと同じことがネットの上で繰り返されてはならない。初めて個人が自らの意見、主張を全世界の万人に対して届けることを可能としたインターネットの貴重さがネットに携わる者の手によって汚されることだけはごめんだ。

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