夏風邪&夏バテ (July 23, 1997)
実は日曜日から水曜日まで風邪でダウンしていた。
せき、鼻水、38度以上にもなる発熱でボロボロ状態で会社の方も2日間休んでしまった。なんとか熱も下がってきたので木曜日は出社するつもりだ。
しかし、夏の風邪はまったくしんどい。冷房をかければ寒気はするし、かといって冷房をかけていないと暑さでぐったりとしてしまう。夏以外の季節ならば医者で薬をもらって、汗をいっぱいかいて、一晩寝れば大抵の風邪はなおってしまうのだが、今回ばかりはそうもいかなかった。
やはり梅雨の途中にあった灼熱の日々で既に夏バテ状態となっていて、体力が低下していたのだろうか。
そこで、夏バテの事をすこし話してみたい。
昔の夏バテは暑さのあまり体力を消耗して体重が減少するという図式だった。だから焼き肉やら鰻などの栄養価の高い食品を食べて体力を回復するのが夏バテ対策としては最も効果があったらしい。
しかしながら、最近の夏バテはどうもそんな簡単なものではないらしい。最近の夏バテは一言で言ってしまうと温度変化による自律神経失調症なのだそうだ。外に出れば都市型気候で35度以上の灼熱に炙られるが、一旦ビルや地下鉄、電車の中に入ると25度前後まで空調で冷やされた環境の中に放り込まれることになる。これを何度も繰り返すことによって血管などの収縮を司る自律神経の働きが悪くなってしまい、倦怠感、消化不良、頭痛、手足の冷えなどを引き起こすのが現代版夏バテだ。胃腸も弱ってしまっているので、昔の夏バテと同じように栄養価の高い食品を食べたとしても身体に吸収されずに、全く役にたたないらしい。「夏だ!!焼き肉に鰻食べて元気出すぞぉ」というのはnogoodなのだ。
一般的に言って人間が耐えられる短時間の気温変化はせいぜい5度で、それを上回る温度差にさらされると身体に変調を来たす。皆さんも自分の暮らしを振り返ってみるとこういった温度変化にさらされているに違いない。現代版夏バテの悪い点は、夏が終わっても自律神経の失調状態が続いてしまうことだ。要は夏バテが夏だけで終わらずに通年行事化するという最低な話しである。
それでは、どうすればこれを防げるのかということだが、答えは簡単「温度差を5度以内にしておく」ということだそうだ。でも、都心のオフィスで暮らしていてこれを実行するのはほとんど無理だろう。となると、身体を冷やさないように空調がきいたところでは身体をしっかり暖めるようにしておくこと位が現実的対応策になってしまう。夏なのに身体を暖めるというのも全く馬鹿げた話しである。
この間も書いたように、もっと涼しげな服装にして冷房を弱めれば、温度差も減るし、エネルギー資源の節約もできるという一挙両得なのだが、どうも今のところ実現は難しそうだ。