19970615 of Yasushi's Life


出張が嫌いな理由 (June 15, 1997)

またハワイに出張できている。最近毎月1回のペースでハワイ出張だ。

毎回海外出張に行くたびに勘弁して欲しいと思ってしまうのだが、その理由を今回の出張を例にしてざっとあげてみよう。

まずは当たり前だが、荷造りをしないといけない。最近は慣れてしまっているので、実際にかかる正味時間は3~40分だが、準備しながら仕事で行く旅行の事を考えると気分が滅入ってくる。更に慣れてしまっているせいから迎えに呼んであるタクシーが来る時間ぎりぎりまで見越して荷造りをするのだが、その結果どうしても出発直前にはばたばたしてしまう。今回も私は指定した送迎時間までに後10分はあるなと思っているとタクシーの運転手から携帯電話で「到着したよ」という電話が入る。荷造りしているのだから邪魔しないでほしい。送迎時間ちょうどには必ず行くのだから、いちいち確認しないでほしいと思ってしまう。

次に成田に到着してからであるが、旅行代理店の手違いで毎回指定している喫煙、通路側の座席ではなく禁煙、窓側の席が予約されていたのがわかる。喫煙、通路側に変更可能か否かを確認すると満席につきできないとのつれない返事。しょうがないので次の便で希望の席が空いているかを調べさせたが、そちらも満席だ。「**(代理店の担当者の名前)の大ばか野郎」とつい怒りが独り言となってでてしまう。するとグランドホステスが凍り付きながら「ご希望にそえませんで大変申し訳ありません」とびっくりして謝るので「あなたに謝ってもらっても席が空く訳でも無し、その席で結構ですよ。満席なんだからしょうがないでしょ。別にあなたに謝ってほしいわけではありませんよ。ただ代理店の奴があんまり出来が悪いんで腹がたっただけですから、まったくお気になさらずに。」と慇懃無礼に答える。(きっと目は全く笑っていない冷たい目をしていたのだろう)心の中で再度代理店の担当者を口汚く罵りながらやむなく搭乗券の発券を受ける。

続いてのトラブルは、機内持込みをする様に準備してあった手荷物を「満席なのでお預けいただきたい」と言われる。いつも機内持込みを前提に準備をしているので、壊れやすいMDやらカメラ、更には機内で読もうと思っていた書類等も全てかばんの中である。とりあえず「そんなの冗談じゃない嫌だ」という旨を丁寧な言葉に包んで伝えるが、敵もさるもの「ご協力いただけませんか」という丁寧な口調とにこやかな笑顔で一向に依頼を撤回するつもりはないらしい。カウンターでグランドホステスをいびり倒すのも疲れるので、やむなく荷物をチェックインする。そうなると入り口での荷物X線チェックもやり直しだし、必要なもので簡単に取り出せるものをチェックインカウンターの前で取り出すはめになる。

グランドホステスが「貴重品や壊れやすい物が入ってはいませんか?」とくだらない質問をしてくるので、思わず不愉快になって「多分入ってますね。チェックインするつもりはなかったから」と言い放つ。ネームタグも付けてないのでその場でネームタグをかかされる。付け終わると、事もあろうにそのまま荷物をベルトコンベアーに乗せるので「申し訳ないですが、 priority tagとfragile tagって付けていただけないんですか?」と尋ねると、「あっ申し訳ございません」と謝るのは良いのだが、その間に荷物は流れていきそうになるので「謝っていただかなくても結構ですから、荷物を止めてタグを付けていただけます?」と言うと件のグランドホステスは流れていく荷物を止めようとして荷物に引っ張られて転びそうになっている。なんとか荷物を止めたグランドホステスに対して「大丈夫でしたか?私が無理なこと言ったせいですね。お手数おかけしました。」言い置いて手続きを終わらせる。

やっとチェックイン手続きが終了したので、海外旅行保険を加入にいくと結構窓口が混雑している。まあしょうがないと順番に待っていたのだが、後から手伝いに来た保険代理店の社員が完璧に私を無視して別の後から来ている人間を窓口に呼び手続きを始める。まあ一人ぐらいしょうがないかと待っていると今度も続いて別の人を呼ぼうとする。いい加減不愉快になったので「すいません。さっきから待っているんですけど、なんか呼んでいただけない理由でもあるんですか?」と声に出して尋ねると。「あっ、すいませんでした。」とのこと。先ほどのチェックインカウンターでの不愉快な気分が残っているので「謝んなくてもいいですから、手続きしてくれば結構ですよ」とにこりともせずに答える。

やっと保険も買うことができて、空港利用料を払って搭乗ゲートに向かうところの手荷物検査を受けるのだが、ブリーフケースにはPCなどの壊れ物が入っているのでハンドチェックを依頼すると、検査している奴がブリーフケースをトレーに乗せていきなりX線チェック機の上に放り投げて「ハンドチェックね」と別の係官に渡している。「あのなぁ このうすのろ、ハードディスクとか入ってんだから衝撃をあたえんじゃねーよ」と一瞬むかつくが「あんまり衝撃を与えないでもらえます?」丁寧に話し掛けると「あっ すいませんね」と一言。簡単にあやまんならやるんじゃねーこのばかたれ。更に金属探知器のゲートをくぐる前に鍵やら小銭をポケットから取り出してトレーにのせてもらおうと思っていると、この係官こっちを向いてトレーを顎で指し示すので、完全に怒った私は全く無視して「これどこへ置けばいいですか?」と尋ねて係官にトレーを取らせる。

そこをくぐり抜けると今度は出国窓口である。いつもは日曜日の夜といえば閑散としているのだが、今日はなぜか長い列ができている。これもしょうがないと我慢して約15分近く呆然と列が進むのを待つ。

出国窓口を通りぬけてエアラインのエグぜクティブラウンジへと向かう。ラウンジのレセプションで今回のフライトで喫煙、通路側のどちらかでもノーショーが現れたら座席を変更してほしいことと、帰国便のシーティングがちゃんと喫煙�通路側かを確認してほしい旨頼むと、レセプションの担当は「後程お知らせに参りますので中でお待ち下さい」とのこと、携帯電話からインターネットにアクセスしメールをチェックしながら待っていると搭乗のファイナルコールがされるが、一向にレセプションの担当者は現れない。しょうがないので搭乗すべくラウンジを出ようとすると当のレセプショニストはしゃあしゃあと座ってなにか書き物をしている。しょうがないので「すみません、先ほど予約の確認と、ノーショーがあったらシーティングを変更して欲しいとお願いした者ですが」と尋ねると。「すみません、満席ですので変更できないようです。それから帰国便はご指定どおりに予約はされてました。」との回答。言いに来れないならば搭乗前にお立ち寄りくださいと言えばいいものを、まったくしょうがない。サービス業なんだからやれないことを言うのはよしてほしい。

なんとか飛行機に乗り込んでほっと一息ついて使うわけも無いハワイのガイドブックやら毛布のビニール袋を破って床に捨てていると、今度は隣に座った奴がいきなり「すいません、実は妻と一緒なんですが座席がばらばらになってしまったので席を替わっていただけますか」言ってきた。思わず、「喫煙、通路側なら替わってやってもいいぞ」と言いかけるが、まあ見るからに新婚旅行のカップルなのでいじめてもかわいそうだと思い。「はいはい、いいですよ」と善人ぶる。移った先は禁煙、窓側、ギャレーの隣で前の壁とのゲージが異常に狭い場所である。こんならかわらなければ良かったと深いため息をついたわけだ。

自宅を出発して離陸前までだけでこんなに不愉快なことがいっぱいあるのだ。出張の1週間が思いやられる。私が出張に行くことが嫌いな訳がわかってもらえただろう。

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