19970619 of Yasushi's Life


アメリカからのモバイル通信 (June 19, 1997)

言いたい放題でハワイ出張中という話を書いたら海外からの通信について教えてほしいというメールが来たので、簡単に私がしている出張中の通信についてまとめてみたい。

まずパソコンであるが、これはなるべく軽いものが良いだろう。ただでさえ様々な荷物で重たいのであるから、そこに2Kgオーバーのノートパソコンを持っていくのは相当度胸がいる。ということで私はリブレットを愛用している。OSはWindowsならば95がインターネット接続を変更するには便利だろう。 3.1でも不可能ではないがパケットドライバーを設定し直すのは結構うっとおしい。Mac OSならOpen Transportをサポートしているバージョンが必須だ。これでないとMacTCPの設定を変更するたびにリブートしないとならないのだ。

次は電源である。ノートブックのACアダプタは100~240V対応のものに限る。これでないと行く先の電圧にあわせて電圧変換器を持っていかないとならない。また、アメリカは壁についている電気のコネクターが日本の仕様とほとんど同じなので問題無いが、ヨーロッパ圏などにいくときにはソケットの先の変換プラグも欠かせない品となる。

あとはモデムと電話線である。モデムはやっぱりカード型が場所をとらなくて一番だ。私のお気に入りはメガヘルツのX-jack modemである。このモデムはジャック部分が使っていないときにはカードの中に収納することができるので、へその緒みたいなケーブルを延ばしておく必要がない。モジュラージャックの形状は国によって違うが、日本とアメリカは同じなので特に気にしなくても結構。アメリカのたいていのホテルは電話にデータポートと呼ばれるモデム通信用のモジュラージャックがついているので、そこに電話線を差し込んでモデムと接続すればハードの準備は完了となる。余談だが、ハワイにあるカハラ・マンダリンホテルでは各部屋に電話線が2本あり、片方をモデム通信で占領していても残る1回線で普通に電話ができる。これは仕事をする上ではとっても便利である。また、この電話機はスピーカーフォンにもなっているので、スピーカーをオンにしておけばボイスメッセージに残されたメッセージを聞きながら着替えをしたり、デスクで作業をするなどと別なことが同時にできるのでこれまた重宝するのだ。

ハードがそろってもインターネットアクセスプロバイダーがなければインターネットにはアクセスできない。かといって、国際電話で普段使っているプロバイダーにアクセスしていたら電話代で破産してしまう。ということで自分の旅行先でアクセスすることが可能なプロバイダーを探すことになる。いくつかの日本のプロバイダーがアメリカにもアクセスポイントを持っているようだ。例えばGOL。それから最近ではSo-netもローミングサービスと称してアメリカなどでアクセスできるようになってきている。(もっとあるはずだが私が今思い付くのはこの2つである。)それからアメリカと言えばマイクロソフト社の牙城であり、MSNも全米隅々までアクセスポイントを提供している。最近になってやっとMSNもハワイにアクセスポイントができたようなので今回の出張ではMSN経由でアクセスしている。それまでは、ハワイにMSNのアクセスポイントがなかったのでハワイの地場のプロバイダーでアロハネットと呼ばれるプロバイダーの旅行者用アカウント(1週間使い放題で使用料10ドル)を出発前にアロハネットのHPで申し込んでからでかけていたが、こういった不便もMSNのおかげでなくなったわけだ。

さてアクセスプロバイダーを決めたら、後はソフトの設定をするだけである。ここでは細かい話はしないが、MSNだったらアクセスポイントの設定メニューから自分の旅行先のarea codeを入力すれば域内のアクセスポイントが表示されるので、それを画面で選択して終わりなのでとってもお手軽だ。

この設定をする場合に気を付けなくてはならないのは、ホテルの電話が外線発信には電話番号の頭に「9」とか「8」とか「0」を付けなくてはならない点である。Windows 95であれば自分の所在地を設定するときにこういった部分も同時に設定できるようになっている。更に、ダイヤルトーンと呼ばれる受話器を取り上げた際に電話から聞こえてくる音が日本とアメリカでは異なっている。そのため、ダイヤルトーン検出設定をしているとモデムがうんともすんとも言わないことがある。もしそういった設定をしてあるようであれば、それを解除しておくことが必要だろう。

これで全部終わりである。後は電話をかけてインターネットに接続すれば普段どおりの環境が手に入れることができる。メールも自分のメールサーバーに接続して読み出すこと可能だし、Niftyserveも telnet経由でアクセスすればCompuserveへのsurchargeもとられることはないし、快適至極である。Niftyserveでソフトを利用している人はそのtelnet接続に対応しているか否かをチェックすることだけは必要になるだろう。参考までに、私が使っているのはNiftermであるが、このソフトの場合にはVersion 2.0からtelnet接続に対応するようになった。

旅先でインターネットが自由に使えると、国際電話代を気にしないで連絡が取れるし、日本の新聞社のHPにアクセスすれば日本のニュースも常時入手できる。もはや、これなしでは私のハワイ出張は成り立たないといっても言い過ぎではないだろう。

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