虚像 (Candle in the wind) (September 7, 1997)
Princess DianaのためにElton Johnがささげた歌、Candle in the wind。この歌は彼がMarilyn Monroeにささげた歌でもある。
Norma Jean Bakerという本名を持ったMarilyn Monroe。誰も不幸だったNormaのことは知らない。皆が知っているのは銀幕の上のセックスシンボル、飛び切りの男たちと浮き名を流したMarilyn Monroeだった。世界中の男性を魅了しつつも、ポーカーで手札を崩しながら「ハートのキングは私の守り札なの」といってハートのキングに父親の姿を重ねていた、Norma。彼女はNormaとしてではなく虚像、偶像であるMarilynとして死んでいった。そんな彼女をNormaとして弔った歌がCandle in the windだ。
そして、Princess Di。世紀の結婚と呼ばれ、まさに現代のシンデレラだったDi。だが、シンデレラ物語は永遠の幸福ではなかった。彼女は虚像であるPrincess of Walesではなく、Dianaとして生きていくことを選んだ。そんな中で、彼女を虚像として追い求めていたパパラッチに追われながら、彼女は息をひきとった。Eltonが彼女を弔うために選んだ歌もCandle in the windだった。
Legendとして生きようとして、生きれなかったNorma、Legendと決別しながらも、そこから逃れられなかったDi。Legendという名の風に翻弄された二人の人生も、死を以ってはじめてそれぞれのもとへと安らかに戻っていった。
そんな思いでEltonはCandle in the windを歌っていたのだろうか。
Good bye England's rose & Norma Jean...