連邦地裁で被告側(合衆国政府)証人による証拠呈示のヒアリング実施
(4月12日)
(May 11, 1996 updated)
4月12日のヒアリング
4月1日で終了した原告側の証拠呈示ヒアリングに続いて、4月12日に被告(アメリカ合衆国政府)側証人による証拠呈示のヒアリングが行われた。尚、原告側の証人としてAlbert Vezzaがホームページレーティングシステム(PICS)についての証言も行った。
4月12日に証言台に立った証人
- Howard Schmidt、Special Agent of the Air Force Office of Special Investigations
- Albert Vezza、associate director of the MIT Laboratory for Computer Science
- Dan Olsen、ブリガムヤング大学コンピューターサイエンス教授
各証人の証言の主要点
Schmidtはネットスケープを利用してインターネット上でホームページを探す実演から証言を開始した。Schmidtは「XXX(アメリカで成人規制を示す記号)」をYahooネットサーチで入力し、その結果として数多くのサイトが出力されてきた。それらのサイトの中にはポルノ関係のサイトが多く見つかったが、それと同時にスーパーボールXXX関連のサイトやSurfWatch、Cyber Patrol(それぞれともインターネット用の保護者監督ソフトを発売している会社)のサイトも含まれていた。Schmidtはポルノ画像をダウンロードしてみる事も提案したが、裁判官は既にその実演は別の証人の証言で行われたので不要であるとした。
原告側からの反対尋問の中でSchmidtは、彼が見つけたサイトの大部分はSurfWatchやCyber Patrolと言ったソフトウェアを利用すればアクセスをブロックすることが可能であることを認めた。
裁判官からの質問で、セーフセックスの為のホームページで、勃起したペニスにコンドームを装着する画像があった場合にCDAをどの様に執行するのかと尋ねられたのに対して、Schmidtは内容が純粋に娯楽目的でなく教育目的であるので検閲は行わず、情報提供者に対して警告を掲示するように注意を促すと証言した。
更に裁判官が質問を続け、議論を読んでいる雑誌バニティーフェアのオンライン版で、デミームーアがほぼ全裸で妊娠8か月の身体をさらしている画像があった場合にはどうするのかと尋ねたのに対して、Schmidtは「娯楽目的」であるのでCDAは適用されるべきであると証言した。
またSchmidtは裁判官からの質問に答えて、Community Standardはミネソタのそれとニューヨークのそれは異なるであろうと証言した。
最後の原告側証人であるVezzaはPICS (Platform for Internet Content Selection)と呼ばれる、検閲無しで未成年者がインターネットにアクセスすることを保護者が監督するシステムについて説明した。Vezzaによれば、PICSが業界で広く導入されれば、PTAなどの中立の第三者機関がインターネットの内容を評価する方法が確立されることになると証言した。(彼は日程の関係で3月と4月に行われた原告側証人のヒアリングで証言できなかったために、今回の証言となった。)
2人目で最後の被告側証人であるOlsenは、PICSが導入されれば保護者が自らの判断基準で子供のインターネットアクセスを管理することが可能であることを認め、それと同時に彼が考案したインターネットコンテンツをその内容に応じてラベリングするシステムではそういった柔軟な対応が不可能であることも認めた。彼は4月15日に被告側弁護士の再尋問のために再度証言に立つことが予定されている。
原告弁護士のコメント
教育目的での勃起したペニスの画像は受け入れることが出来て、より露出度が低いバニティーフェアの画像が検閲されるという、政府側の証人の証言は極めて皮肉なものであると述べている。
今後のスケジュール
当初4月26日に予定されていた原告側の再反論の為の証人ヒアリングを放棄することを原告側弁護団は決定した。この為、6月に予定されていた最終弁論が5月10日に繰り上がって実施されることとなった。
最終弁論では原告、被告双方の弁護士が2時間づつ時間を与えられ、最終的な主張をなすことになっている。