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背広のバッチ(その後)


先日背広のバッチの話を書いたら、思いがけず多くの方々からメールをいただいた。バッチの使用を一時的に停止するということが決定したという会社にお勤めの方や、後輩にはバッチを付けないように指導している方、バッチは廃止になって写真付きIDになったという話などなど。更に、STATIONWAGONさんにはHPの話題にも取り上げてもらった。これほど一度にメールをいただくのは夏休み中の燃費の話以来である。どうやら背広のバッチはサラリーマンの琴線に触れるような話だったようだ。

書いている本人はなにげなく書いているにもかかわらず、思った以上にレスポンスをいただくというのも不思議なものである。ありきたりな日常のディーテールを当たり前でない視点から描くことが読者へのインパクトとなっているのだろうか。"Show, Don't Tell"という言葉がある。読者を惹きつけるためには抽象度の高い理屈を述べるのではなく、極力具体的なものをもってくる方が説得力があるという原則を示している。アメリカのジャーナリズムでは基本中の基本だ。まさにこれと同じことなのかもしれない。

普段の私の文章は抽象度が高く、もってまわった言い回しと、かなり断定的な意見がほとんどだと認識している。法律家の文章は大抵悪文である。こういう肩に力の入った文章ばかり書いていると「どういう精神状態にあるのか見当がつく」と言うことになってしまうのだろう。それでストレス発散をしているという部分もあるので致し方ないが。とは言え多くの方々に読んでいただいている訳なので、なるべくリラックスして読んでいただき、それに加えて自分の伝えたい「言いたい放題」が伝わるようにする努力を続けるようにしてみたい。相手のことを考えないコミュニケーションはどこへも行けないものだから。