歩くリセッション
October 15, 1998
先月の休日出勤の振替休日をまとめて取得し、退職前の骨休め休暇にしようと、仕事の引継ぎに精を出してきた。引き継がれるほうにとっては不十分であろうが、自分としてはそこそこの引継ぎができたと思い、明日から休みに突入する。
今晩は本当にひさしぶりにネット仲間と呑みに出かけた。とは言っても、私は仕事の関係で9時過ぎと一番最後になってしまったのだが。NORIKOさん、預言者さん、それからMihoさんが待つ新橋の銀河高原ビールへとお出かけである。
到着するといきなりピルスナーのジョッキを注文し「転職おめでとー」と乾杯。本当にひさしぶりに外でお酒を呑んだので、いきなりハイになってしまった。やはりアセットを持つ仕事をしていると、たとえオフィスを離れていても自分の担当のアセットのことは気になるのだが、そのアセットから何年かぶりで離れた開放感が顔に出ていたようだ。
NORIKOさんからは「いい顔してるよね。」とお褒めの言葉。
その後、私の今までの仕事人生の話になったのだが、これがまた悲惨である。入社してしばらくは地方支店で構造不況業種である製紙業を担当、自己破産まで取引先にやられ世間でのバブルとは縁遠い暮らし。その後、アメリカへ留学したのは、アメリカ経済が揺れリセッションに突入していた80年代終わりから90年代頭の時代であった。大学院で研究していた敵対的企業買収はドレクセルバーナムの破綻などでいきなりマーケット自体が無くなってしまい、やむなく選んだ次の研究課題は破産法。そして、日本に帰国したのが91年夏、まさにバブル崩壊直後であり、それ以降なぜかアメリカで学んだ破産法が役に立つ海外案件のリストラや国内不良債権の仕事を8年弱に渡ってやってきた。そして、転職を決意したとたん、アメリカではLTCMの破綻に代表されるハイイールド市場の崩壊とアメリカ景気先行き不透明感。
再度NORIKOさんからは「あんたは本当にリセッションインジケーターだよね。」とのお言葉。「まあ、その中で生き残っていく方法を見つけているんだから、えらいわ。」
リセッションのなかにこそ投資対象の底値買いのチャンスがある。そういう意味では生まれ持ったハイイールド素質があるのかもしれない。これからは自分のことを「ハイイールドおじさん」とでも呼ぼうか。