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パソコン通信の行方


最近インターネットで掲示板サービスを提供するところが増えてきた。ベルデ@伊藤さんやSTATIONWAGONさんなどもご自分のホームページに導入したようだ。

CGIが利用できるサーバーであればperlなんぞでスクリプトを書けば自分でも掲示板を立ちあげることは難しくない。そんなもんはヲタクにしかできないわいという方には無料サービスのサイトが一杯ある。 スレッド表示ができるものもあるし、未読管理もできる。タイトル一覧も表示させれるし、一括表示やら表示のカスタマイズもcookieを使えばOKだ。セキュリティーが心配ならパスワードで保護することもできるし、cgiでパスワードの自動発行をさせることも可能だ。

わざわざ自分のHPに立ち寄ってくれる人が書き込みをしてくれるのだから、ピント外れな書き込みも少なく、濃い意思疎通が可能となるだろう。STATIONWAGONさんのところの掲示板の情報はリアルタイムで市場の動向が書き込まれていて驚きものである。

これってどこかで聞いたことがないだろうか?そうNIFTYなどの商業パソコン通信の電子会議室などとまったく同じ機能なのである。更にすごいのは、いろいろなコミュニケーション方法を選択することができる点だ。掲示板に適しないある程度まとまった意見の交換はHP日記のような形式ですればよいし、どこかの情報を参照するにはハイパーリンクを張れば終わりだ。プライベートな連絡はその場でメールを送ればよい。チャットだってできるし、もっとクイックレスポンスがほしければIRCをすればよい。掲示板ではインターネット上の情報、資産とシームレスにつながっている。

当たり前と言えば当たり前、インターネット用のブラウザで見ているわけだから。

ここまで柔軟なコミュニケーション手段であるにもかかわらず、定額制のプロバイダーに接続して、テレホーダイでもしていればほとんどコストはかからないのだ。NIFTYなどの商業ネットに課金を払ってアクセスする必要は無くなっていく。事実、私のNIFTYへの アクセス時間はものすごい勢いで減っている。最近では毎月せいぜい2、3時間くらいなものだろう。一昔前の1日分だ。

アメリカではキャラクタベースのネットで一世を風靡したCompuserveがGUIベースでインターネットとの連携を売り物に急拡大したAOLによって実質的に買収された。これは避け難い動きであったのだろう。

では日本ではどうであろうか?

ASCII-Netは潰れてしまい、日経MIXも同じ道をたどった。Peopleは利用している人がいるのだろうか?PC-VAN(BIGLOBEと呼んだほうがよいのか?)とNIFTYはインターネットとのシームレス化を目指しているようだが、しょせんキャラクタベースのネットであり、そのうちに機能的な限界が来るだろう。

AOLは参入のタイミングが悪かった。もう1年早く参入してインターネットプロバイダー&ネットを売り物にして顧客をNIFTYからひっぺがしてくれば戦えただろうが、今の状況ではインターネットをやる人は定額制のプロバイダーに加入してしまっている。

多分生き残れるのはNIFTYとAOLだろう。NIFTYはメールツールとしてのde factoスタンダードになっているので、インターネットメールの普及まではその存在意義がある。しかしそれも遠くない先である。それまでに大きな変革をとげないとユーザーに見捨てられる日がくるだろう。Nifty ManagerとHyper-Roadは大きな変革とは言わせない。

AOLはコンテンツをどこまで魅力的なものにすることができるかと、価格が勝負だろう。本家アメリカAOLは私も8年近く利用しているが、なにせ料金が安い。毎月20ドルで利用し放題。New York Timesが読め、世界中のニュースがリアルタイムでアップデートされ、アメリカで人々が何を考えているかを感じることができるからである。アクセスはもちろんインターネット経由だ。しかし日経新聞を読むために日本のAOLに追加課金を払ってアクセスする必要は到底感じない。それは払った料金に対する適正な内容が提供されていないからだ。課金制を採用している限り客は続かないだろう。

いずれにせ日本の商業ネットはインターネットという巨大な存在を前にして、コンテンツ面、価格面で厳しい局面に立たされている。更に商売相手は時代の動きに敏感なネットユーザーである。商業ネットの経営者が生き残りをかけ、今後どういった対応を見せていくのかが楽しみである。無策に終わらないとよいのだが・・・