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Thanks Giving


友人が六本木のマンションでThank Giving Partyをするというので仕事帰りに立ち寄る。

彼も不良債権ビジネスに関わっていてアメリカから日本に来て駐在しているので、パーティーには同じ業界の連中がわんさか現れていた。けっこう私の転職は業界では話題になっていたようで、何人もの知り合いが寄ってきて「どうだい、新しい会社は?」「ようこそ、Buy Sideへ。新しいネームカードをくれよ」などと冷やかす。

その中には最近ドイツの銀行に買収されることが決まった銀行に勤める奴もいたので、冷やかされたお返しに「ドイツ語のレジュメは準備できたかい?」と切り返す。「ドイツ語勉強しなくちゃなぁ」などと彼は笑っている。

外資系へ転職して驚いたのだが、想像以上に横のつながりが強い。みんな結構な頻度で転職するので、同じ会社で働いたことがあったり、あるいは大きな取引では仲間でチームを組み一緒に仕事をしたりするので、会社が違っても同じ仕事をしているという連帯感が強い。それにいつ同じ会社になるとも限らない。

だから同じプロダクツだと、それに関わっている連中は会社が違っても皆仲間みたいな感じになる。そして、今日のように何度もパーティーを経てますます強くつながっていくわけだ。逆にいうと、その輪の中にうまく入り込めないとさまざまな情報も回ってこないということになる。

そこで重要なのは、肩書きでも勤め先でもない。一人の個人としての力量とパーソナリティーである。まさに個人商店。お互いが信頼できると思えば、会社の枠組みなど取っ払って仕事を作り上げる。あいつは凄い奴だと評価されれば、ますます人の輪は広がっていくという算段。もし、使えない奴、裏切る奴などといった評判が立ってしまえば、それで終わりである。

皆が業界の中で一緒に飯を食い、酒を呑む理由の一端がわかったような気がするパーティーであった。