ゲームのルール
November 30, 1998
新しい仕事をスタートしてからちょうど1ヶ月が経った。
とりあえず滑り出しは自分で想像した以上に上々だったと思う。もちろん、まだまだ足らない部分が沢山あるし、外資系の投資銀行でのお作法も十分ではないので、引き続き努力しなくてはならない。
1ヶ月を振り返ってみて、今までの職場の仕事のやり方ともっとも違うと感じた部分は、「儲ける」ということに対する執着とスピード感である。
土地に対する外資系資金の投資は大きなプレイヤーとして認められてきており、相当な量の情報が流れ込んできている。その奔流のような情報の中から将来が期待できる投資対象を他人に先駆けて見出す、あるいは今まで誰も仕組んだことのないスキームを考え出す。多くの人と会い、議論する。必要な情報分析を部下にやらせ、その結果を見て即座に「やる」か「やらない」かを決断する。スピードが勝負である。他の誰もがやったことのないところに収益機会は存在する。他人に追いつかれては負けである。
何人もの上席者に相談をし、根回しをして、やっと方向性を打ち出すという作業は完全に省略されている。自分が「これはいける」と思えば、それを即座にトップに伝え、チームを組み、走り出す。もちろん、儲けがでそうもないと判断すれば瞬時に撤退する。行動規範は極めてシンプル。「この投資は儲かるか?」儲からなければそれは悪であり、儲かればそれは善である。
このゲームのルールが自分に馴染むものであると感じ始めてきたのが、この1ヶ月の最大の収穫といえる。