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不良債権の最終処理


現在金融システムの不安定が引き起こされている最大の原因は金融機関の不動産担保貸出に関する損失の額が巨大であることだ。

金融システムの安定をはかるために、公的資金の導入といった議論がなされているが、担保となっている不動産を最終的に処理しない限りは金融システムを巡る問題は解決されないことはしらさんも述べている通りである。

今、日本の金融機関が抱えている担保付不良債権を外資系の金融機関が外国(主としてアメリカ)からの資金を持って買いたたきに現れている。ものすごい勢いである。世間一般の論調は「海外からの資金が入ってこなければ日本の不良債権問題は解決しない」というものである。ここしばらくは私もそう考えていたが、最近になってちょっと考え方が変りつつある。

外資系の金融機関が不良債権を購入するときに期待する利回りは20%以上場合によっては30%近いイールドである。逆に言えば、不良債権を単純に海外の投資家に叩き売るのは現金の束をテーブルの上に積んで持って行ってもらうような話と考えることはできないだろうか?

もちろん、資金のマネージや投資スキームの組み立てについてはアングロサクソン流の手法が取りいれられるべきであろうし、不動産取引に関する慣行もそれにならって透明性を高めることは必要である。しかし、そういった土壌さえ作り出すことが出来れば必ずしも海外の資金でなくても良いと思う。

日本の金融市場を眺めてみると、不良債権以外にも重大な問題が存在している。それは低金利政策により期待されているリターンを得ることが出来ない年金資金である。どの程度の期待レートなのかと言うと5.5%だ。

たとえば、外資系の金融機関に上で述べたようだ仕組みを作り出し不動産の流動性を取り戻させた対価として30%のイールドのうち、10%を渡したとしても、年金資金を投資に突っ込んで20%分を手に入れることが出来るのではないだろうか?

不良債権処理は可能になるし、年金の運用の問題の解消にも役立つ。一挙両得だ。

日本は世界一の債権国、Richest Country in the worldである。その国が自国の不良債権処理をするために海外から資金を引いてこなくてはならないなんて何だかおかしな話だ。数兆円ばかり年金資金が投資している米国債やら米国株式を売り飛ばして、その投資先を外資系金融機関の売り込んできているファンドに変更すれば良いだろう。ちょっとした資金アロケーション変更で不良債権処理は解決がつくように思ってしまうのは私だけだろうか?そのちょっとしたアロケーション変更に政策当局は手を貸してあげるだけで済むと思うのだが。

年金資金の運用の規制を緩和し、外資系の金融機関が今考えているスキームへ投資家として資金を流し込ませる。これだけだ。日本の金融機関にはバブル崩壊後低金利政策で6年近い執行猶予を与えてきたが、それが過去からのしがらみでうまくワークしなかったことが判明した。そのやり方は止めにして、国の外から傭兵を雇ってきてらつ腕を振るわせる。但し、そのメリットは低金利政策であえいでいた年金資金へと取り込むという図式である。結構うまく行くように思うが、どうだろう?