(Last modified on July 2, 1995)


アメリカのDecency Actに思うこと。


つい先日Decency Actと呼ばれる法案が6月14日にアメリカ合衆国上院を通過しました。どんなものかというと「ネットにおげれつな物を載せてはだめよ。オペレーターさんちゃんと見張ってね。さもなくば逮捕だからね。」という法案です。

どの辺りにこの法案の源が端を発しているかというと所謂チャイルドポルノという画像の様なのです。アメリカは子供の誘拐も日本とは比較にならないほど多く、また幼児への性的虐待も目を覆うばかりの状況です。まあ家庭というコンセプトが崩壊している社会だと一言でかたつけてしまえばそれまでですが。

話しはそれてしまいましたが、要はチャイルドポルノの画像がインターネットや草の根BBSを通して流通されている、場合によっては大手の商業ネットの電子メールを通じてやり取りがなされている。それは是非とも取り締まらなくてはならないという発想なのです。

確かにチャイルドポルノなどによって侵害される子供達の権利というものは無視できないものがありますが、果たしてこの様なネットワークでのCensorship(検閲)によって本当に子供達の人権が守られるのでしょうか?答えは否でしょう。ネットワークが使えなければチャイルドポルノなどを欲しがる変態性欲者はきっと代わりの新しいメディアを見つけて生き延びていくはずです。

歪んだ者がいるから、彼らが利用できる手段を封じ込めてしまえという発想はとても危険な物です。最近の日本の例でいけば、NHKの9時からのニュース番組で有名になって、現在はフジテレビでニュースキャスターをなされている有名な方が「阪神大震災ではネットが見直されたが、オウム事件でのネットの利用を考えるとこれは困ったものだと思う」というような主旨の発言をされていましたが、これは大きな間違いですね。

それであれば「凶悪犯罪が電話で相談されて実行されたので、電話という通信手段はとんでもないものである」という議論だって成り立つ訳です。こんな事をもっともだと思う人がこの世の中にいるでしょうか?ネットについても同じことなのです。ただ、ネットが普及途上にあるというだけで悪者扱いされることは私には許せません。

本当に糾弾されなくてはならないのは悪い心を持ってネットを利用しようとしている者であり、ネットはある意味ではその被害者なのです。この辺りの理論のすり替えがまかり通ることをネットワークに参加している者は決して許してはならないと思うのです。

Decency Actについてもっと詳しくお知りになりたい方はここをクリックしてみて下さい。



ご意見ご感想はyasushi[at]kinoshita.comまで、どうぞ。(字バケは勘弁ね!)

面白いから次の言いたい放題に進む

まあ こんなもんかと思ったので Choice of the Dayに戻る